2004年11月19日

巨翼の海原 上 連合艦隊加州戦記

銀河出版/2004年11月19日初版/857円/ISBN4-87777-065-8


巨翼の海原(上)


技術者を引き抜き国力を増大させていく日本。開戦と同時に真珠湾、アリューシャンを機動部隊で攻撃太平洋全域の制海権を握る。南方の資源地帯には何故か手を出さず、反撃のために集結している米空母5隻をミッドウェーに誘引し激しい航空戦を繰り広げた。双方共に大きな損害を出したその海戦からわずかのち。日本陸海軍は276機の二式特殊輸送飛行艇「大鷲」を動員して一挙に西海岸への上陸を狙うのだった。

戦車まで輸送できてしまう超巨大飛行艇が登場するという期待の新シリーズ。本土へ上陸するためならば連合艦隊をすりつぶしてもかまわないという覚悟で戦う海軍は大きな戦果を上げていますね。陸海軍が協力的だし。でもあくまでも主役は大鷲か。前線への補給問題を一気に解決してしまう裏技的存在。西海岸へ上陸したわけで、下巻での活躍に期待したいところです。
posted by 伊織舞也 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 橋本純

血闘絶対国防圏 上 〜邀撃の巻〜

銀河出版/2004年11月19日初版/857円/ISBN4-87777-064-X


血闘絶対国防圏(上(邀撃の巻))


昭和18年、木星が太陽と化し、夜がほとんどなくなった世界が舞台。それにしても夜がなくなるというのは恐ろしいですね。戦わねばならない時間が増大しているわけで。天変地異を口実にラバウルを放棄してマリアナを決戦場と決めた連合艦隊。それに対して大統領の急死で作戦が前倒しになった米軍は1943年12月にマリアナに来寇。戦闘機のみで防空に徹する南雲提督率いる一航艦は大きな戦果を上げるが基地機能は喪失してしまう。地上戦は自走砲ホルの活躍で防衛線をかろうじて維持している陸軍。そんな状況でサイパン近海の制海権を掛けて機動部隊同士が激突。さらに前衛艦隊の大和以下5隻の戦艦群と米戦艦群の間で砲戦が発生する。

巫女の回想部分の書体がたぶん新正楷書CBSK1なんですが、この級数では読みづらい。やっぱり見出し用の書体なんだなぁ……などと、全然内容に関係ない感想を持ってしまいました。いやぁ、現実を見ないとダメか。船主の伯爵のほかはメイドばかりという仮想巡洋艦ワルキューレが登場しています。最大の武器は460センチの反射望遠鏡? 装備しているポンポン砲で航空機を撃墜したぐらい。うーん、妙な船をわざわざ出したのだから下巻で活躍するんでしょうかね。しかし、メイドたちが砲を操作するシーンは想像が困難だなぁ。銃はまほろさんの姿が浮かぶけど、砲の操作はちょっとイメージが浮かびませんねぇ。

見どころはやっぱり主力艦同士の戦いかな。ホルは活躍しているとはいっても、登場してすぐにいきなり半減してなんとも微妙……。それにしても、最後すごいことになっているんだけど、どうなっちゃうのか下巻が気になるところです。
posted by 伊織舞也 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 吉田親司

2004年11月15日

零艇雄飛す 太平洋海戦ラウンド1

KKベストセラーズ/2004年11月15日初版発行/867円/ISBN4-584-17946-8


零艇雄飛す


昭和12年に二十二号電探を伊勢と日向に搭載した日本海軍。6発の大型飛行艇零艇を開発し、それを電探搭載の警戒機や電子戦機に作り上げていく。日蘭会商で石油の輸入ができる日本は対米開戦に踏み切らなかったため、台湾へのB-17の戦略爆撃から戦いが始まる。だが日米の艦隊は、お互いに電波妨害をしていて役に立たない電探のために、索敵が非常に困難になっていた。決戦海面に機雷原を用意して誘引しようとした米軍は、日本海軍が誘いに乗らずに防御に徹しようとしたことで作戦が破綻し大損害を被る……。

ひと言でいうと舞台となっている世界がわかりません。並行世界であれば説明なしに兵器の改変をしまくってもよいとでも思っているのでしょうかね。読者はついていけなくなると思うんですが……。撃沈した5万トンの敵戦艦はなんだろうと思ったらアリゾナだったし、そもそも開戦が昭和15年末になっているようだし(102ページにそれらしき記述があるのは誤植……ってDTPで誤植はまずありえないからおそらく著者の勘違いだな)。開戦時から双方が電探で索敵したり、電探を妨害する電子戦機が飛んでいたり。逆探を頼りに電波を出さずに零艇を迎撃しようとする米軍機という説明の直後には、なぜか敵の電探は3チャンネルあるとか言い出すし。えぇ!? 敵は電波出してないのにどうしてわかるのよ。しかも電探を使っている割には敵が二手に分かれたのに気付かず奇襲されるし。さっぱりわけわからん。ブラックウィドウもP-60になっているし、そんなの変える必要性があったのだろうか? 単に調べずに適当に書いているとしか思えないんですが。あと、開戦時から大和も武蔵もいる。極めつけは、初戦なのに日本海軍の魚雷を見て「酸素魚雷だ!」とかいったり、それはないだろう。なんでわかるんだよ。うーむ……なんてしらける戦闘シーン描写の数々なんだ。日本語もところどころ変で、作家としてまだまだ勉強中の身といったところか。
posted by 伊織舞也 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 米田淳一

2004年11月09日

超空の連合艦隊4 史上最大の決戦

学研/2004年11月9日第1刷発行/850円/ISBN4-05-402620-6


超空の連合艦隊(4)


日本に連合艦隊の艦艇を解体するよう圧力を掛けたアメリカは、突如として保有する艦艇と航空機が第二次世界大戦当時のものへ乗員ごと変わってしまった。それらの艦艇を近代化改装すべく時間稼ぎの交渉を始める。そんな中で柱島めがけて核弾頭の巡航ミサイルが発射され、連合艦隊は半数を核爆発で失った。世界中がアメリカを疑い、疑心暗鬼になる日本。太平洋での戦いは避けられないものとなっていく。

日米双方共に最新技術を搭載した60年以上前の艦艇が戦うことになるという急展開の4巻です。訓練不足のまま開戦したために米軍は圧倒的に不利な戦いの連続となっています。21世紀だというのに、決着は戦艦同士の砲撃戦になるのがなかなか……。核攻撃の犯人は「そう来たか」といった感じでしたが、それにしてもなんだか最近過激ですね。先生の本は核爆発しまくりです。
posted by 伊織舞也 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 田中光二

2004年11月05日

銀翼艦隊3空中戦艦、出撃!

経済界/2004年11月5日初版発行/857円/ISBN4-7667-3105-0


銀翼艦隊(3)


輸送機隊の活躍で占領に成功したガダルカナル島。これによってソロモンとニューギニアの2方面で航空消耗戦が激しくなり、人材も物資も大きな損失を出していた。そんな中で新兵器として前線へ登場した噴進弾は多大な戦果を上げるのだった。戦闘機よりは陸攻、陸攻よりは開発中の6発機と大西部長の開発要求はめまぐるしく変化する。そしてついに空中戦艦の試作機が完成した。噴進弾100発を搭載する迎撃機が発進する……。

本巻でシリーズ完結。いやぁ、完結と一瞬わかりませんでしたけどね。でも最終巻だったからか、タイトルにふさわしい空中戦艦が登場しましたよ。2機で噴進弾200発搭載とはいろいろな意味で恐ろしい。編隊飛行は無理でしょうねぇ。噴進弾に被弾誘爆をしたら大変なことに……。それ以前に何よりも補給が困難そうですが。

本巻は落としても落としても物量で押し切られ、じわじわと追いつめられていく海軍航空隊の苦戦の日々が綴られています。噴進弾で前線の将兵のみならず読み手も期待させているのですが、やはり日本の国力では厳しい現実が。せめて内輪もめをしていなければねぇ。このシリーズの1巻は読んでいないけど、見かけないから購入断念。
posted by 伊織舞也 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 林譲治

2004年11月01日

時空特攻戦艦大和2激闘!豪州攻防戦

コスミック出版/2004年11月1日初版発行/857円/ISBN4-7747-1055-5


時空特攻戦艦大和(2)


沖縄特攻に出撃したはずが、時を溯ってしまった大和と第二水雷戦隊のその乗員の活躍で大勝利となったミッドウェー海戦。こうなってしまったら連合艦隊がどこへ向かうかは一目瞭然。軍令部の命令でオーストラリア・ニュージーランドを脱落させるべくFS作戦を開始します。まぁ、補給や生産は前巻で無視同然なのでそういう無茶のきく世界なのでしょう。なにしろ、シドニー攻撃で機雷を掃海するときに、突如として連合艦隊側に魚雷艇が登場して活躍しちゃったりするもので……(笑)。どこから出撃してそのような最前線へ魚雷艇が……。まぁ、作家のノリと勢い豪州を降伏させていくというお話です。イケイケな展開の話が好きな人には痛快なんでしょうが、なんかもう自分は満腹で次巻はパス決定。はぁ……、これなんかよりもターミネーター空母大和を続刊してほしいですよ。あっちのほうが新鮮で面白かった。でもあれは3巻で完結? 何かが間違っているような……。
posted by 伊織舞也 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 榛名高雄

超・空挺砲艦「火龍」2 強襲!クウェゼリン環礁

コスミック出版/2004年11月1日初版発行/857円/ISBN4-7747-1054-7


超・空挺砲艦「火龍」(2)


緊急出力2700馬力のハ−45を開発した中島飛行機。ここから高速・重武装の鍾馗改と火力強化型の火龍が生まれた。中部太平洋では米軍がクウェゼリン環礁に建設中の基地を火龍が繰り返し攻撃していたが、一挙に撃破するために空中給油を行なうことで鍾馗改の護衛を付け、クウェゼリンを徹底的に破壊しようとする。だが、その直前に敵機動部隊の攻撃を受けて作戦は予定と異なりつつあった。

本巻では88ミリ砲を搭載するようになった火龍の活躍が期待されるところですが、重襲撃機型の火龍にも爆弾を搭載するようになっています。敵にとっても脅威だが、乗員にとってもますます危険が増大。さらなる危険と引き替えに上げられる戦果が増えて大活躍していますが……。しかし、爆弾搭載のために空挺砲艦というイメージが弱まってしまったような気もしますね。そこがちょっと残念だったかも。
posted by 伊織舞也 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 陰山琢磨

激突!日米太平洋海戦1942 3 パナマ攻防戦

コスミック出版/2004年11月1日初版発行/857円/ISBN4-7747-1056-3


激突!日米太平洋海戦1942(3)


米独中心の国際連盟と日英仏の国際連合の戦いは太平洋では連合側優位のままに進んでいた。潜水艦でハワイを封鎖し空母と戦艦を派遣してハワイを叩き続けた連合軍。それに対し、連盟軍もハワイ防衛のために全力をあげる。だが、連合軍の目的はハワイではなくパナマであり、壮大な陽動作戦だった。

うかつでした、失敗です。これ2巻を買い損ねたらしい。1巻は押され気味で終わっていた感じだったので、いきなり話が飛んでいてびっくり。1943年半ばだというのに流星が配備されていたりするあたりは技術協力のおかげでしょうかね。機動部隊の活躍とは別に、日英の空挺部隊と協力する南米諸国のパナマ運河制圧が珍しい展開でした。
posted by 伊織舞也 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 中岡潤一郎

2004年10月10日

バトル・アクションイージス艦『みょうこう』II 新鋭戦艦ミズーリ撃滅す

白石書店/2004年10月10日第1刷発行/857円/ISBN4-7866-0191-8


イージス艦『みょうこう』(2)


第三護衛隊群の活躍で戦局をひっくり返した日本軍はマリアナ奪還に取りかかる。飽和攻撃で帝国海軍を撃破しようと試みたハルゼー提督は9割以上の未帰還機を出して敗退。ハワイまで下がることになる。大西洋から艦艇を派遣してもらいF8Fベアキャットを搭載。満を持してマリアナ沖へ出撃した。一方、帝国海軍は未来知識を用いて兵器の改良を進めていた。そして第三次マリアナ沖海戦が発生する。

恐ろしいことにVT信管搭載ロケット弾を帝国海軍が大量に装備します。職人技なら日本人は得意だから可能なんだそうな。いやぁ、仮にできたとしても、そんなに大量に短期間で製造できないよ……とか呆然とするとんでもないシーンが満載で読者を飽きさせません(笑)。

とりあえず、もうお腹いっぱいで次巻は出てもパスかな。何番煎じかわからないイージス艦が活躍なんていうのはもういいから、それよりも『メガフロート空母瑞龍』の3巻を早く出してほしいのだが……。
posted by 伊織舞也 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 名村烈

2004年10月05日

興国の盾 通商護衛機動艦隊

学研/2004年10月5日第1刷/850円/ISBN4-05-402600-1


興国の楯


海軍が海運の護衛に全く興味を持っていないことを危惧した陸軍と逓信省は、海上護衛専門の通商機動部隊を創設した。開戦と同時に護衛作戦に従事していた彼らは、船団旗艦の護衛空母から攻撃隊を出し、マレー沖でプリンス・オブ・ウェールズを攻撃し損害を与えることに成功。しかし、ミッドウェーで海軍が敗北すると、すぐさまガダルカナル島をめぐって激しい戦いが始まる。多くの輸送船を失い、逓信省も通商機動部隊を派遣せざるをえなくなる。

個人的に期待の新シリーズです。海軍に属さない護衛艦隊が主役となっています。まあ、海軍は「指揮下に入れられぬ艦艇など目障りだ」といわんばかりですが、日本海軍ならそんな反応でしょうね。護衛空母「太陽」に搭載されているのが零戦と九七艦攻だけでなく、ソードフィッシュとスツーカまであるのがかき集め部隊らしくていい味を出しています。宇垣仲間というのが笑えました。

作中で少々気になるのが、発見された船団が出せる最大の速度14ノットで退避する部分かな。偽装進路で騙しても1時間あたり26kmほどしか移動できないから、(作中で発見から攻撃までに掛かった時間が書かれていないので推測するしかありませんが)攻撃をかわすのは実際にはかなり困難そうだと思ったり。
posted by 伊織舞也 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 林譲治