2004年11月15日

零艇雄飛す 太平洋海戦ラウンド1

KKベストセラーズ/2004年11月15日初版発行/867円/ISBN4-584-17946-8


零艇雄飛す


昭和12年に二十二号電探を伊勢と日向に搭載した日本海軍。6発の大型飛行艇零艇を開発し、それを電探搭載の警戒機や電子戦機に作り上げていく。日蘭会商で石油の輸入ができる日本は対米開戦に踏み切らなかったため、台湾へのB-17の戦略爆撃から戦いが始まる。だが日米の艦隊は、お互いに電波妨害をしていて役に立たない電探のために、索敵が非常に困難になっていた。決戦海面に機雷原を用意して誘引しようとした米軍は、日本海軍が誘いに乗らずに防御に徹しようとしたことで作戦が破綻し大損害を被る……。

ひと言でいうと舞台となっている世界がわかりません。並行世界であれば説明なしに兵器の改変をしまくってもよいとでも思っているのでしょうかね。読者はついていけなくなると思うんですが……。撃沈した5万トンの敵戦艦はなんだろうと思ったらアリゾナだったし、そもそも開戦が昭和15年末になっているようだし(102ページにそれらしき記述があるのは誤植……ってDTPで誤植はまずありえないからおそらく著者の勘違いだな)。開戦時から双方が電探で索敵したり、電探を妨害する電子戦機が飛んでいたり。逆探を頼りに電波を出さずに零艇を迎撃しようとする米軍機という説明の直後には、なぜか敵の電探は3チャンネルあるとか言い出すし。えぇ!? 敵は電波出してないのにどうしてわかるのよ。しかも電探を使っている割には敵が二手に分かれたのに気付かず奇襲されるし。さっぱりわけわからん。ブラックウィドウもP-60になっているし、そんなの変える必要性があったのだろうか? 単に調べずに適当に書いているとしか思えないんですが。あと、開戦時から大和も武蔵もいる。極めつけは、初戦なのに日本海軍の魚雷を見て「酸素魚雷だ!」とかいったり、それはないだろう。なんでわかるんだよ。うーむ……なんてしらける戦闘シーン描写の数々なんだ。日本語もところどころ変で、作家としてまだまだ勉強中の身といったところか。
posted by 伊織舞也 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 米田淳一