2004年09月01日

超航空戦艦「大和」戦記1 ミッドウェイ大逆転!

コスミック出版/2004年9月1日初版発行/857円/ISBN4-7747-1047-4


超航空戦艦「大和」戦記(1)


排水量7万トンで主砲は50口径50センチ四連装砲塔3基、艦尾には飛行甲板を備えて20機搭載という超航空戦艦として誕生した大和。ミッドウェイ攻略に主力部隊として参加する。機動部隊同士の戦いは1隻撃沈したものの機動部隊の4空母は全滅。潜水艦と夜戦で残る敵空母2隻を撃沈したため、上陸は予定通り行なわれる。そして大和は金剛と比叡のみを率いてハワイを強襲。壊滅的打撃を与えることに成功する。

まず、なんといってもなぜ航空戦艦などという中途半端なものになっているのかが謎です。スペックも無茶。主砲塔前の艦首部分に副砲15.5cm連装2基って、どういう防御設計なんでしょう。こんな艦型では34ノットなんか出ないよ。しかも、砕氷能力を持たせているという不可解な設計。シリーズ途中から対ソ戦があるということなのでしょうか? 本書のタイトルも機動部隊が全滅していては、タイトルに偽りあり。全然逆転じゃない。

一番違和感があったのは、ミッドウェイから大和が来るとわかって艦隊を待避させるシーンとか襲撃から帰還あたり。ハワイの米司令部は待避をハワイの西50カイリを指定。えぇーーっ!? 大和以下3隻の突入はオアフ島東方90カイリから。まあ、これは警戒されている西側から突入するというのを避けるためなのかもだけど……。問題は金剛と比叡を先にミッドウェイに帰すシーンですよ。

金剛」と「比叡」は東に、「大和」は西に。


おーーい、金剛と比叡はどこへ帰るんでしょうか? この著者は東と西がわからないんだろうか? これもレベルが低すぎ……。シリーズ最終巻までつきあえるかどうか不安です。
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2004年03月24日

究極の連合艦隊3 壮絶!珊瑚海海戦

学研/2004年3月24日第1刷発行/850円/ISBN4-05-402340-1


究極の連合艦隊(3)


機動部隊の空襲と共に大西洋側からパナマ運河破壊のために侵入する潜水艦隊。現地ゲリラの活躍もあって、長期に渡って運河が使用不能状態になる。それと時を同じくしてオーストラリア沿岸を機動艦隊が襲撃する。兵力を分散した日本海軍に、米英艦隊が襲いかかる!

…………すまん、今回は長いです。空襲と同時に潜水艦で破壊作戦? なぜわざわざ隠密性の高い潜水艦を危険にさらすんでしょうね? 空襲なんかしたら奇襲にならずに強襲確定。潜水艦に強襲作戦を強いるなんて無能の極み。この作家は戦術概念すら持っていないのではないかという気がしてきた。陽動ならほかの拠点を空襲しろよと思うんですが……。でもって何をしたのかといえば機雷敷設。また機雷ですか。時限式の機雷を一斉に爆発させて運河の堤防破壊だそうな。そんな破壊できるかどうか危うい工程はなんなのでしょう。至近へ機雷を投下するならそのまま雷爆撃して直接破壊したほうが早くて確実だろう。機雷敷設なら、それこそ潜水艦から小型の潜航艇を発進させるなりして機雷を設置させるとか、特殊部隊を送り込んで破壊したほうがリスクが段違いに少ない。わざわざ機動部隊を遠征させる意味がわかりません。

戦力があまりまくっているから、軍令部が余剰戦力をオモチャとして使ってみたいということなんでしょーか? でも遠征艦隊の燃料とかの補給はどうするのかと……。って、それは考慮されていないのか。なにせ前巻で1回の出撃で1機が10キロ爆弾を600個投下したり、60キロ爆弾を100個投下させるなんていう、補給体制がどうなっているのか疑問を感じさせまくるステキな展開があったわけで(ほかにも突っ込みどころ満載ですが)。その時点で、この作家の脳内では補給がまったく考慮されていないはずだものなぁ……。

兵器にも無知なのか、急降下爆撃隊とその直衛戦闘機隊の上空から急降下して攻撃に移るF4Fを、そのさらに上空にいた制空隊の零戦が急降下して……(略)。もうね、完全に駄目すぎ。シラケまくりです。戦力の集中は基本といいながら、日本海軍は航空戦艦1+空母2を基幹とする部隊を分散させてオーストラリアを攻撃させるし、戦力で劣る迎撃側の英米は艦隊を分散させる必要がないのに同数程度の戦力に分散させて行動させて迎撃するという不思議さ。全艦艇を集めて各個撃破を狙うところだろう。しかも、無傷なのに最上は敵空母に体当たりするし。いつの時代の戦闘だよ? その上、大破しているとはいえ戦艦を相手に空母が突撃するというのはどうなの? 駆逐艦の突撃で十分でしょ? はぁ? まったくもって、理解できない。
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2003年10月10日

究極の連合艦隊2 昴飛行隊出動

学研/2003年10月10日第1刷発行/850円/ISBN4-05-402159-X


究極の連合艦隊(2)


海軍主力がハワイへ向かう中、空軍が活躍してフィリピンへ攻勢をかける日本軍。空軍の九二式重爆撃機隊に被害が出たものの概ね順調に占領していく。そして目標はオーストラリア、パナマへと向かう……。

やはり「キタ!」という感じでどこまでも日本軍の勢力図が広がっていく大進撃。国力とか無視の設定ですからね。やっぱり補給なんざ考えられていませんでした。補給とかは知ったことではないという旧陸海軍参謀同様かそれ以上の楽観主義。まあ、1隻が軽空母並みの搭載機を持つ航空戦艦群を除外しても32隻の空母群ですからねぇ。使い捨てでも2年ぐらいは勝てそうな気はしますが……(苦笑)。パナマへ向かった艦隊があるという記述だけでパナマ方面での戦闘はなく2巻終了。なんだかプロットにかなり問題がありそう。圧倒的な戦力を持っているのに全然進まぬ戦局。出てくる敵は兵力小出しばかり。読みどころはどこ? 教えてほしい。見るべきところがないような……?
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2003年05月08日

究極の連合艦隊1 真珠湾袋叩き

学研/2003年5月8日第1刷発行/800円/ISBN4-05-402045-3


究極の連合艦隊(1)


対米開戦の可能性ありと10年に渡る準備をしてきた日本。陸海軍の航空隊は統合し空軍として再編し、開発機種も絞ることにした。そして、海軍は大胆にも商船規格で軍艦を安価に建造することを開始。数を揃えることになる。さらに戦艦はすべて飛行甲板を持つものとし、後部砲塔以外は撤去。後部砲塔以前を飛行甲板にするという大改装を行ない、多数の航空戦艦と32隻の空母を保有することに成功した。そして開戦と共にハワイの攻撃に乗り出す……。

読んで唖然とするのがその戦力。開戦時から空母だけで32隻、搭載機2000機以上も擁しているかつてないほどのご都合主義。しかも、なぜか米国はそれにあわせての戦力増強なし。こんなに戦力差があったら誰が指揮しても勝てますよ(笑)。現場の頑張りだけで勝てそうなぐらいだ。この戦力ならハワイまで攻めていく必要性がないのにハワイまで行くのも違和感が。この大艦隊への補給を考えたら、遠征はリスクありすぎ。負けるとも思えない戦力差があるなら待ち受けて迎撃のほうが自然でしょう。しかも攻撃にいったあげく、大量の航空機による航空機雷で封鎖……。はぁ? 機雷封鎖ならリスクの少ない潜水艦でやればいいじゃないかよ……と突っ込みどころ満載。おかしいです、すべてが。圧倒的な戦力を保持しているんだから、攻め込むなら封鎖なんてひよったことをせずに占領しろよと。どうせこの著者には補給の概念ないんでしょ? なんでいかないのか謎。

後日出版されたこの著者の『超航空戦艦「大和」戦記』1巻のあとがきには素晴らしいことが書かれていました。

諸外国では、日本の戦記は感傷物語にすぎないとしか評価されていないそうだ。


本書こそ感傷物語そのものなのではなかろうか?
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