2001年06月25日

韓国軍北侵 上

二見書房/2001年6月25日初版発行/733円/ISBN4-576-01038-7



中国の核攻撃で台湾とグアムが大きな被害を受け、空母インディペンデンスも中国と思わしき核攻撃で爆沈。核を恐れ、日本が他国に頼らずに国を守れるようロシアから購入したミグ29を独自改良した高性能戦闘機を大量に所持して再軍備を始めた世界。弾道ミサイルの迎撃システムの構築を急ぐアメリカは、ある1つの回答を導き出しつつあった。B-1Bを改良し、発射直後の段階で弾道弾を撃破する攻勢防御システムを……。

ランスロットと名付けられた計画に必要な人材と機材、費用を獲得するさまが描かれる中で、食糧事情が悪化し、北朝鮮の南侵が近いと判断した韓国軍が先手を取っての北侵を決意する。

著者名からわかるようにこれは訳書。タイトルは日本向けになってますが、付け方を間違ってますね。原書は「BATTLE BORN」です。あくまでも本書の中心にあるのはアメリカ空軍。最悪の場合には世界大戦に繋がるかもしれない地域紛争に出撃する空軍という話です。しかも、この上巻ではランスロット計画の概要と登場する各国の状況がわかるだけで、統一コリア政府が誕生するところまでです。中途半端に終わってしまっていて、読み手側は不完全燃焼ということになるんじゃないでしょうか。
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韓国軍北侵 下

二見書房/2001年6月25日初版発行/733円/ISBN4-576-01039-5



性急に成立した統一コリアは、北が持っていた特殊兵器(核・科学・毒ガス兵器)の放棄を拒絶。中国の脅威に備えて維持することを宣言。そんな中、北の残党が弾道弾で攻撃してくる。これを中国の攻撃だと言い張り、弾頭を気化爆弾にしたスカッドAで決意を示すことにした統一コリア政府。突然の奇襲に激怒した中国は地上軍を派遣して北朝鮮領を制圧しようとする……。

…………。唐突に中国へ喧嘩を売る無謀さがなんともいえません。物量で押し寄せる中国軍に敵わないと判断するや、核による反撃を提案するキム将軍。その目標は侵攻軍だけでなく北京も含まれていた……。って、もう両国は全面核戦争になりそうな展開に。そんな中、上巻で語られていたランスロット計画の最初の装備部隊が出撃。アメリカ空軍が弾道弾と発射部隊、指揮系統を片っ端から撃破していくというストーリーでした。本書でも米軍はときには迷惑な世界の警察って感じですね。

本書の主役級のパイロットが、最後に与えられた任務達成のために我が身を投げ出すというシーンなんか、愛国心を煽る演出以外の何ものでもありませんが、あちらではやっぱりこういうのが受けるんでしょうかね。国内の架空戦記でたまにある「お涙ちょうだい(を狙ってるのか?)」のために主要人物を殺してしまう(酷いのになると終戦後のエピローグで必然性もなく殺してしまうのもある)のとは著者の思いに天地の差があることでしょう。
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