2005年04月29日

巨翼の海原 下 連合艦隊加州戦記

銀河出版/2005年4月29日初版/857円/ISBN4-87777-072-0


巨翼の海原(下)


二式特殊輸送飛行艇「大鷲」を使って陸軍部隊をピストン輸送する日本軍は、ほかにも新兵器を投入して戦力を強化していた。
混乱する前線の状況が把握できずに効果的に防衛ができない米軍とは対照的に、次々と増援が到着する日本軍は押しまくる。
サンベルナルジノでの戦車戦での勝利、フーバーダムの破壊と勢いに乗る日本軍だったが、終戦へ向けての工作が始まっていた。

上空援護用の戦闘機を成層圏を飛行する巨大飛行船で輸送したり、新型戦闘機がミッドウェーで大活躍していたりと、さすがは技術立国を目指した結果だけはあるかなという展開が待っていました。
航空機だけでなく戦車も日本側のほうが優秀というあたりからして、もはや米軍の取るべき選択肢は物量しかないんだけど、制空権がないからなかなか送り込めないあたりが新鮮。
米本土へ上陸する架空戦記はほかにもあるけれど、ここまで優勢なのは珍しい気がしますね。
世界中どこでも好きなところへ陸軍を送り込めるという脅威的な大鷲の存在が目立つイイ作品でした。
終戦の交渉でも影響を持っていたようだし、タイトルになるだけあって大活躍です。
作品中で開発段階として登場しつつ、活躍もないままに終わった兵器なんかもあるけれど、もしかして終わったのは日米戦だけで続きの話が出たりするんでしょうかね?
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2004年11月19日

巨翼の海原 上 連合艦隊加州戦記

銀河出版/2004年11月19日初版/857円/ISBN4-87777-065-8


巨翼の海原(上)


技術者を引き抜き国力を増大させていく日本。開戦と同時に真珠湾、アリューシャンを機動部隊で攻撃太平洋全域の制海権を握る。南方の資源地帯には何故か手を出さず、反撃のために集結している米空母5隻をミッドウェーに誘引し激しい航空戦を繰り広げた。双方共に大きな損害を出したその海戦からわずかのち。日本陸海軍は276機の二式特殊輸送飛行艇「大鷲」を動員して一挙に西海岸への上陸を狙うのだった。

戦車まで輸送できてしまう超巨大飛行艇が登場するという期待の新シリーズ。本土へ上陸するためならば連合艦隊をすりつぶしてもかまわないという覚悟で戦う海軍は大きな戦果を上げていますね。陸海軍が協力的だし。でもあくまでも主役は大鷲か。前線への補給問題を一気に解決してしまう裏技的存在。西海岸へ上陸したわけで、下巻での活躍に期待したいところです。
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2001年06月25日

帝国艦隊・重爆戦隊撃滅作戦

実業之日本社/2001年6月25日初版発行/800円/ISBN4-408-60156-X


帝国艦隊・重爆戦隊撃滅作戦


『帝国艦隊猛烈戦記』シリーズの外伝2冊目です。タイトルの通り基地の迎撃戦闘がテーマとなっています。活躍するのは新型機を実戦で検証する実験航空隊。主人公の漆原が雷電、陣風などの試作機で実戦に参加して問題点を改修していくさまが描かれています。次々と新型機を試していく感じで進むストーリー展開が読み手を飽きさせません。ただし、あくまでも本編の帝国艦隊の外伝なので、本書から読むと「???」な機体があったりしますね。できれば本編と外伝を読んだあとがよいでしょう。
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2001年03月10日

帝国艦隊・南太平洋強襲作戦

実業之日本社/2001年3月10日初版発行/800円/ISBN4-408-60150-0


帝国艦隊・南太平洋強襲作戦


『帝国艦隊猛烈戦記』シリーズの外伝です。本編の2巻目と3巻目の隙間を埋める部分というか時期のお話。無航跡の音響追尾魚雷ハチ公の活躍で米英とも主力艦を喪失したため、日本海軍は主力艦を一気に近代化改装すべくドック入り。しかし、予想よりも3カ月も早く新鋭戦艦2隻が就役して南太平洋へ進出してきたからどうするか悩むというわけですね。順当に航空隊と潜水艦の出番となり、重巡3隻を囮にして戦艦を撃破しようと苦悩する前線指揮官の戦いが魅力の作品。ハチ公で大戦果をあげる潜水艦隊ですが、これが本編最終巻でハチ公の正体がバレることになっていたようで……。自然に本編とうまく繋がっているあたりがよい感じでした。しかし、タイトルは間違っていますね。誘引撃滅だから強襲というより迎撃だと思うのであります。
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2000年12月01日

第七航空艦隊戦記4 南太平洋全速驀進編

コスミックインターナショナル/2000年12月1日初版発行/857円/ISBN4-7747-0407-5



連合艦隊が南太平洋で決戦を挑むにあたり、少しでも多くの戦力をかき集めようと第七航空艦隊も呼び戻すという話。スプルーアンスとハルゼーの両艦隊で連合艦隊を挟撃しようとした米太平洋艦隊は、連合艦隊が急に呼び寄せたイレギュラーな存在というべき空母駿鷹(イラストリアス)の艦載機によって予期せぬ被害を受け、小沢提督指揮の機動部隊で大きな損害を受け、作戦が大幅に狂ってしまう。さらに栗田率いる戦艦部隊の強引な突撃でハルゼー艦隊にも大混乱が発生するというものでした。

山本長官不在という混乱で始まる決戦がメインですね。第七航空艦隊に配属される予定の駿鷹が重爆を迎撃したり、スプルーアンス艦隊を奇襲したりと大活躍しているあたりが見所かもしれません。伏線がたくさんはられているんですが、これ以後このシリーズは出ませんでした。やっぱり前巻が売れなかったのか? 中途半端に終わってとても残念。採算取れずにやめるにしても、今やWebで作品公開という手もあるわけで、広告収入は印税より少ないかもしれないけど、作家は最後まで読者に作品を届ける努力をしてほしいかなぁ、などと思ったり。
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2000年09月10日

比島争奪大作戦 帝国艦隊猛烈戦記3

実業之日本社/2000年9月10日初版発行/800円/ISBN4-408-60139-X


比島(フィリピン)争奪大作戦


どれだけ艦艇を沈めても講和の気配が見えてこない絶望的状況の中、ハチ公もその正体が敵に掴まれていた。講和のためには壊滅的な損害を与える必要性を感じた日本は、連合艦隊の総力をあげて意図的に戦線を縮小し、決戦の場となるフィリピンへ敵を誘引すべく作戦を開始する。

シリーズを1巻読み損ねたのかと思うぐらいの唐突な戦線縮小に驚きと多少の違和感を感じます。戦力を失うことなく、いかにして目的の決戦地まで誘い込み、最終決戦に持ち込むかという部分が見どころ。
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2000年06月10日

雷撃戦隊、南北太平洋席巻す 帝国艦隊猛烈戦記2

実業之日本社/2000年6月10日初版発行/800円/ISBN4-408-60130-6


雷撃戦隊、南北太平洋席巻す


開戦初日に連合艦隊司令長官を失ったものの、大戦果をあげた日本軍は陸海軍の協力の下に次々と植民地を解放していく。特にシンガポールでは4隻の戦艦による圧倒的な火力の支援を受けていた。順調に進撃する日本軍を牽制するため、アメリカ海軍も太平洋の南北で限定的な攻勢に出る。だが、それは日本海軍の水雷戦隊を軽視したために作戦開始前の予想とは異なる展開をみせるのだった。

ハチ公の量産が進み、絶大な力を手にした水雷戦隊がすばらしい活躍をみせるシリーズ2巻目まだ射程が長いだけという判断で作戦を立てたアメリカ軍が危機に陥るさまが描かれています。あまり派手な活躍が描かれることの少ない水雷戦隊が主役というのが新鮮な感じでした。
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2000年06月01日

第七航空艦隊戦記3 アフリカ沿岸危機一髪編

コスミックインターナショナル/2000年6月1日初版発行/800円/ISBN4-7747-0242-0



イギリスのインド洋艦隊を撃破した第七航空艦隊はアフリカ沿岸部での作戦を行なっていた。イタリア軍の漂流者を救助した艦隊は、捕虜となっている友軍イタリア軍将兵を救出するべく陸戦隊を編成することになるのだった。

イギリス海軍の窮状を救うべく米海軍の護衛空母2隻がインド洋に派遣されるものの、終盤にちょこっと登場するぐらい。陸戦隊による捕虜収容所襲撃・解放作戦がメインという非常に地味なお話です。こんなんで売れるのかなぁ……と心配してしまいましたね。使えないであろうイタリア軍を救出しにいくという無茶な作戦はなんとも……。むしろ、重要なのは、山本長官が重大な作戦の開始直前に生牡蠣にあたって入院し、さらに松田大尉と西尾看護婦のドジから退院直前に長官を骨折させるという、闇に葬らなければならないような事件を起こしているところが次巻への伏線か。
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2000年03月25日

米英二大艦隊一挙に屠る 帝国艦隊猛烈戦記1

実業之日本社/2000年3月25日初版発行/800円/ISBN4-408-60126-8


米英二大艦隊一挙に屠る


二・二六事件の直後、大規模な贈収賄が発覚したために組織が大打撃を受けた陸軍。政治的影響力がなくなり、予算も常設師団も大幅に削減されることになった。それによって農工業も発達し、税収増と陸軍予算の減少から海軍の軍備は増強されていく。それは40センチ砲搭載の新型戦艦相模の完成や新兵器開発へと結実する。そして、開戦初頭にハワイ沖で機動部隊による漸減と主力部隊の決戦が発生して大勝利を収めた日本海軍。マレー沖でも新兵器ハチ公で勝利をつかむが、レキシントン航空隊の奇襲で連合艦隊旗艦相模は艦橋に被弾。開戦初日で司令部が全滅するのだった……。

陸軍の発言力が弱まっていても、過剰な自信から対米戦の勝利を確信する海軍将官と政府が無謀にも開戦を決意するという世界が舞台。燃料が純酸素による音響誘導魚雷ハチ公という切り札を持った日本海軍の活躍が見どころでしょう。航空攻撃ではなく雷撃による大艦巨砲主義の崩壊です。開戦初日に司令長官を失った連合艦隊がどうするのか。次巻以降の展開が気になるところでしょう。
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2000年02月01日

第七航空艦隊戦記 第二部インド洋縦横無尽編

コスミックインターナショナル/2000年2月1日初版発行/800円/ISBN4-7747-0229-3



ハワイ沖で赤城と加賀を失った連合艦隊はインド洋で作戦を行なっていた隼鷹・飛鷹を中心とした第二機動部隊を太平洋へ戻し、代わりに第七航空艦隊をインド洋へ送り込む。戦力的に未知数な彼らに経験を積ませるため比較的安全なところへ送ったつもりの連合艦隊だが、イギリス海軍は兵力を増強して攻勢に転じるビルマ戦線を支援しようとしていた。

陸軍の支援で経験を積ませようという連合艦隊の思惑は外れ、イギリス海軍の機動部隊との遭遇戦がメインとなります。戦力外と思われているから、天山の試作機なんかを搭載しているんですが、エンジンの振動で搭乗員が眠気を誘われるという非常にやばい機体という設定がなんともいえません。寝ていて集団迷子になって「敵機動部隊発見! 位置は、位置は……、不明」などという電文を打つシーンが脱力もの。双方とも航空戦力が不足気味だから、最後は戦艦同士の砲撃戦まであってなかなかのサービスぶり。ギャグとしか思えないような展開は健在でイラストリアスを拿捕しちゃったりして次巻にも期待させてくれますね。
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1999年10月01日

第七航空艦隊戦記 第一部ハワイ疾風怒濤編

コスミックインターナショナル/1999年10月1日初版発行/800円/ISBN4-7747-0220-X



連合艦隊司令部のハワイ奇襲作戦は却下され、陸軍提案のハワイ占領作戦が行なわれた世界が舞台。機動部隊の空襲下、脱出する太平洋艦隊の目前で謎の浮上をした特殊潜行艇。これが原因の転舵でネバダとカリフォルニアが追突し、真珠湾が閉塞されてしまった。上陸した帝国陸軍の攻勢でハワイから脱出できなかった艦艇を拿捕され、帝国海軍の第七航空艦隊として編成され、再戦力化されることとなる。だが、エセックス級などの新造艦で戦力を立て直した米海軍もハワイ奪還に乗り出した。ハワイをめぐって両軍が激突する!

意表をついた占領による艦隊の拿捕。それも開戦が12月10日で空母まで押さえているという展開で、拿捕艦を中心に編成された第七航空艦隊が誕生し、それが本シリーズの主役。はみ出し者を中心に集められた艦隊要員ゆえに戦力と思われておらず、ありがちなお約束で囮となるわけですが、ずぼらさが幸いして戦果を上げていくというストーリー。結構楽しめます。名物キャラとなりそうな登場人物が数人いて伏線らしきものがちらほら。主力の赤城と加賀がハワイ沖で撃沈されるのに、第七航空艦隊はたいした被害もなく切り抜け、戦果を上げてしまうあたりが連合艦隊の立場なしかも。それにしても、占領したハワイから、燃料や武器・弾薬だけでなく、燃料タンクから標識に至るまで根こそぎ資材となりそうなものをすべて略奪しているという話は爆笑ものでした。

54ページに「輸送船堕」という誤変換があるんだけど、どう変換したらそういう文字になるんだろう? 妙に気になってしまいました。
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