2003年11月25日

旭光の艦隊、ニューカレドニア戦記3

実業之日本社/2003年11月25日初版発行/848円/ISBN4-408-60247-7


旭光の艦隊、ニューカレドニア戦記(3)


プリンスオブウェールズとレパルスが民族主義者に撃沈され、戦略的に強く出れなくなってしまった英国の苦悩から始まるシリーズ最終巻です。1年ぶりに出たと思ったら最終巻というのが寂しいけれど、地味だったからあまり売れなかったんでしょうかね。
ヴィシーフランスと陸軍の要請でニューカレドニアへ向かう戦艦日向を主力とする派遣艦隊。ヴィシー政権側のニューカレドニアの権力を確実なものとする代わりに哨戒基地の確保ができたのだが、英米はそれを座視するつもりはなく戦艦ノースカロライナを送り込んできた。

アメリカの意の元に攻撃してきたソ連潜水艦の襲撃などを乗り越えて無事とはいえないもののニューカレドニアに帝国海軍が基地を持つことになったという新たな展開です。
ようやくタイトルの場所へ到達しましたね。ニューカレドニアは遠かった……ということでしょうか。
ニューカレドニアのスパイと連絡を取っているQシップと帝国海軍の戦いが意外にアツいもので楽しめます。
ラストはオーストラリアにノースカロライナを派遣しようとする米海軍と、それを阻止すべく立ち向かう日向の海戦が発生してストーリーを盛り上げてくれます。
この海戦で日米開戦は決定的になるわけですが、その話はなくシリーズはそこまでで完結。ほとんどが地味な話という意外な作品でした。
posted by 伊織舞也 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 林譲治

2003年09月30日

艨艟の堅陣3 ミッドウェー島攻略

経済界/2003年9月30日初版発行/857円/ISBN4-7667-3095-X


艨艟の堅陣(3)


レキシントンを撃沈され、2対5とさらに不利な状況に追い込まれた米海軍は、帝国海軍が空母を分離していることを知り反撃に出る。
機動部隊本隊は第二航空戦隊を攻撃すべく進撃していた米攻撃機を警戒して戦闘機はすべて直掩にまわし、すでに制空権を握ったはずのミッドウェー島を攻撃機だけで攻撃する。
だが、そこには敵戦闘機が待ち受けていて攻撃隊は1/4を失う被害を出すのだった。
一方、米攻撃隊も第二航空戦隊の護衛をしていた第三水雷戦隊の激しい対空砲火で何ら戦果を上げることなく撃退される。
攻撃を事前に知ることが可能な探知機があると判断した帝国海軍航空隊は、探知機を逆手に取る工夫で奇襲に成功し、ホーネットを撃沈するのだった。
だが、輸送船団がエンタープライズの航空隊に攻撃され、船団の1/3を喪失した結果が意外な展開を呼び寄せることになる。

艦隊防空に慎重になりすぎて、攻撃隊の護衛ができていないあたりにまだまだ航空戦での問題があるわけで、4巻以降があるのならばそういう展開になったのかもしれませんね。
でもこのシリーズは本巻で完結です。ミッドウェー沖の海戦と、その補給をめぐる戦いとなっていました。
前巻で伏線として用意されていた潜水艦と空母の同時攻撃をどうかわすのかが後半のテーマとなっていて面白かったですね。
敵艦隊を牽制するために出撃するわずか6機の攻撃隊の意表を突いた活躍は、あまりのことに思わず吹き出しそうになります。
posted by 伊織舞也 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 林譲治

2003年06月30日

艨艟の堅陣2 対空戦闘指揮官の覚悟

経済界/2003年6月30日初版発行/857円/ISBN4-7667-3091-7


艨艟の堅陣(2)


真珠湾の帰路で空母加賀が再び中破したことでさらに対空戦闘の改善が推し進められた帝国海軍はポートモレスビー攻略を目指して珊瑚海に入る。
対空戦闘中は全権を委任することとされた対空戦闘指揮官に指揮権限を奪われることを恐れた大森司令官は輪形陣を組むことを要請されても却下する。
指揮系統に問題があるままに戦闘は始まり、ヨークタウンを撃沈するも翔鶴が中破して防空戦闘のシステムにまだ欠陥があることが判明するのだった。
そしてさらに対空戦闘のシステムは改善され、いよいよミッドウェー攻略作戦が始まる……。

前半が珊瑚海海戦、後半がミッドウェー海戦の前半(?)という構成になっていいます。
珊瑚海海戦では適材適所に指揮官が配置されていないことによる問題を提起し、その改善取り組むというきっかけですね。
なんてダメダメな対応をしているんだ……という過剰演出っぽいあたりもありますが、個人的にはそこがまたいい。
意外なのはミッドウェーへは瑞鶴も出撃していて5隻で戦闘に望むとか、利根と筑摩が15cm砲搭載の軽巡だったりするあたり。
そこまで対空戦闘のために海軍の考え方が変わっているのかとちょっと驚きです。
島の占領の目的も海底ケーブル確保による日米直接のホットライン確保というのが独特の設定でおもしろいですね。
対空戦闘のために無線を改良して通信を重視するようになっていた帝国海軍は、潜水艦による偶然の奇襲から敵空母の位置を知って第二航空戦隊から夜襲部隊を出してレキシントンを撃沈したりするし。
第一ラウンドはポイントを得た帝国海軍に対して、米海軍の反撃が始まるあたりで以下次巻なり。
タイトルとは裏腹に完全な防空には未だ成功していないあたりが今後どうなるのか気になりますね。
posted by 伊織舞也 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 林譲治

2003年03月28日

艨艟の堅陣 艦隊防空に秘策あり

経済界/2003年3月28日初版発行/848円/ISBN4-7667-3087-9


艨艟の堅陣(艦隊防空に秘策あり)


昭和12年8月、空母加賀は中国空軍の奇襲で中破して所属航空隊は着艦できずに壊滅した。
この結果に驚いた帝国海軍は臨時航空兵力調査委員会を設置して艦隊防空のあり方を検討するのだった。
それに伴い機材の改良などを行なったのだが、真珠湾奇襲からの帰路で空母加賀がまたしても中破するという事件が起こる。
さらなる改善が必要と感じた海軍は指揮系統や無線通信の改善により問題の解決を図ろうとした。

対空射撃は確率統計の世界だと数学の専門家を招聘するあたり、まじめに艦隊防空を考えようとしていていいですね。
ほかの作家だったらVTとか新技術を安直に持ってきそうだから、こういう発想のユニークなところがこの著者の作品の面白いところだと思ったり。
試行錯誤で艦隊防空を真剣に考える帝国海軍という話がなかなかに面白いとは思うものの、戦闘などはあまりないので激戦ほど燃えるというような人には向かないかもしれません。
珊瑚海海戦が始まろうとするところで終わっているので、本格的な戦闘とかは次巻以降というわけですね。
個人的には好きな作品で、このシリーズは少なくとも5〜6回は読んだ気がします。
posted by 伊織舞也 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 林譲治

2002年11月25日

旭光の艦隊、ニューカレドニア戦記2

実業之日本社/2002年11月25日初版発行/838円/ISBN4-408-60200-0


旭光の艦隊、ニューカレドニア戦記(2)


独自の海軍力を持つことが可能となった仏印は日本海軍との合同演習を行なうことになる。それに対し、アジアでの日仏の連携を警戒するイギリスはプリンスオブウェールズとレパルスをシンガポールに派遣した。
これに対し、日本は民族主義者たちの協力を得て人間魚雷による2戦艦の撃破を企てるのだった。

これまた1巻に続いて地味な話が続きます。戦艦陸奥をターゲットにした人間魚雷の試験だとか、シンガポールでの襲撃訓練など。
スパイによる破壊工作なんかもあって地味だけど面白いのですが、派手さがないので派手な架空戦記が好みの人には向いていないでしょうね。
警告のための人間魚雷による艦底への信管なしの弾頭設置のはずが、命令違反で信管付きのをレパルスに仕掛けていたという展開には驚愕しました。
イギリスが戦艦を喪失するという急展開で次巻に続きます。
意外なことにタイトルにあるニューカレドニアは2巻でもまだ舞台になっていません(笑)。
posted by 伊織舞也 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 林譲治

2002年09月26日

太平洋決戦1942 3 蒼冥の連合艦隊

経済界/2002年9月26日初版発行/848円/ISBN4-7667-3079-8


蒼冥の連合艦隊


占領したミッドウェーは哨戒基地として活躍する……はずであったがそうはならなかった。ミ島は未踏といわれるほどに補給線を絶たれる日本。それもそのはず。輸送船ごときに海軍は護衛なんか付ける気はないのであった。輸送船団を囮に敵を叩こうと画策するも失敗し、逆に輸送と撃破の両立を狙う欲張った作戦で燃料満載のドラム缶を積み込んでいた飛龍が魚雷1発で撃沈される事態に……。その現実からミッドウェーからの転進を決定した大本営。だが、意外なところからこの作戦は危機にさらされようとしていた。

シリーズ完結編です。見どころは連戦連勝に驕って敵を軽視している帝国海軍が受ける被害でしょうか。飛龍爆沈はかなり衝撃的でした。そして、これまで活躍していた小早川大佐の正体がいよいよ判明します。本巻では逆に足を引っぱる存在と化しているのにも驚きで……。
posted by 伊織舞也 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 林譲治

2002年06月27日

太平洋決戦1942 2 殲滅のミッドウェー

経済界/2002年6月27日初版発行/848円/ISBN4-7667-3074-7


殲滅のミッドウェー


前巻で珊瑚海海戦に勝利した日本海軍は、ミッドウェー攻略を敵機動部隊壊滅することを目的として作戦を開始する。再編中の第五航空戦隊の瑞鶴と輸送船団を囮にし、フィジー方面を狙うよう見せかけた第一航空戦隊と第二航空戦隊で奇襲しようという目論みの元に作戦は始まった。

前巻に続いて小早川大佐が暗躍しています。なぜか的確に敵情を知っているあたりは何かの伏線っぽいと感じさせられるものの、瑞鶴は無事、海戦も勝利で終わりました。……が、上陸戦は予想外の大苦戦。輸送の問題に補給の問題も加わって複雑な事情が見え始めてきます。まあ、あれです。日本海軍が輸送や補給なんてまともにできるわけありません。そういったところで次巻。組織の運用がテーマのこのシリーズもいよいよ佳境を迎えることに……。
posted by 伊織舞也 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 林譲治

2002年04月25日

旭光の艦隊、ニューカレドニア戦記

実業之日本社/2002年4月25日初版発行/838円/ISBN4-408-60179-9


旭光の艦隊、ニューカレドニア戦記


ドイツの電撃作戦で敗北したフランス。ヴィシー政権は植民地維持に力を注いでいた。ドイツが中国へ戦車などを援助していたことで日独間に同盟など結ばれることもなかった世界が舞台です。
援蒋ルートの遮断を目指す日本と仏領インドシナの体制維持を確たるものにしたいヴィシーフランスは歩み寄っていくのだった。それをよしとしない英米は妨害するべく暗躍する……。

日英の仮想巡洋艦同士の戦いや、仏印に駆潜艇程度が建造できるような海軍工廠を作るための輸送船団と英米の潜水艦との戦いなど、派手さはなく地味な部分が多いストーリー展開でした。
大海戦を期待するような人には向かないかもしれませんが、日本と仏印が手を結んだ場合の展開は読んでいてなかなか面白いですね。
カムラン湾で自前の海軍を整備することができるようになった仏印がどのように影響してくるのか次巻以降が気になるところです。
posted by 伊織舞也 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 林譲治

2002年03月29日

太平洋決戦1942修羅の珊瑚海海戦

経済界/2002年3月29日初版発行/848円/ISBN4-7667-3069-0


修羅の珊瑚海海戦


MO作戦直前に第五航空戦隊に先任参謀としてやってきた小早川大佐。なぜか情報に詳しい彼の助言で第五航空戦隊は積極的に攻撃を開始。5月6日にヨークタウンを撃沈、続いて8日にはレキシントンも撃沈してしまう。そしてポートモレスビーへの上陸作戦が行なわれる。

本書では、敵空母発見の無電を受信できた第五航空戦隊が積極的に攻撃に移っているというのが大きく違っていますね。そして海戦での勝利からポートモレスビーを占領してしまった帝国海軍。それでも航空隊に大きな損害を受けていますが、それでも瑞鶴がMI作戦への出撃準備を命じられるという展開となりました。これは大きく今後の戦局に影響が出てきそうな大きな変化です。小早川大佐の暗躍は何かの伏線なのか!?
posted by 伊織舞也 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 林譲治

2001年12月25日

プリンス・オブ・ウェールズ逆襲大作戦

実業之日本社/2001年12月15日初版発行/838円/ISBN4-408-60169-1


プリンス・オブ・ウェールズ逆襲大作戦


『プリンス・オブ・ウェールズ奪取大作戦』の続きが本書。サルベージに成功したプリンス・オブ・ウェールズを呉へ曳航する作戦が中心。潜水艦だけでなく中国大陸のフライング・タイガースからの攻撃まで受けるが、かろうじて作戦は成功する。前巻で手にした対空射撃レーダーを真似て装備した結果、マリアナ沖海戦も一方的に負けることもなく敵に大きな損害を与えた(らしい記述がある)。それから数カ月。フィリピンへ上陸した敵を撃滅するために、ようやく修理を終えた戦艦亜細亜(プリンス・オブ・ウェールズ)が出撃。護衛は空母雲龍ほか6隻。政治的目標とされていることが確実な亜細亜を囮に、機動部隊の残存機でレイテ湾の敵艦隊を攻撃、混乱したところで戦艦部隊が突入するという計画が立てられたという話。狙われるのがわかっているから徹底的に対空兵装を強化している亜細亜の活躍が見どころでした。前巻と異なり戦闘シーン多めなのは、前巻からの戦訓なのでしょうか。
posted by 伊織舞也 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 林譲治

2001年05月25日

プリンス・オブ・ウェールズ奪取大作戦

実業之日本社/2001年5月25日初版発行/800円/ISBN4-408-60153-5


プリンス・オブ・ウェールズ奪取大作戦


深度50mほどの海底に沈んでいるプリンス・オブ・ウェールズを発見した日本海軍は、これを引き揚げて戦力化しようと試みる。困難さから艤装品の引き揚げで妥協するかに思われたとき、ミッドウェー海戦が発生。敗北した海軍は以前よりも力を注ぐことになる。だが、そのようなことをイギリスが許すわけがなかった。特殊潜行艇で妨害を試み、それが失敗するや空母フォーミダブルと戦艦リヴェンジを中核とした艦隊を派遣。それを戦艦伊勢が迎え撃つ。

数々の困難に立ち向かいながらプリンス・オブ・ウェールズの浮揚に挑戦する技術士官の戦いを描いた少々珍しい架空戦記でした。終盤の伊勢対リヴェンジの戦いもページ数的には大したことなし。あくまでも引き揚げ作業の話がメインなので、「戦わない架空戦記なんて……」という人には向かないかもしれません。
posted by 伊織舞也 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 林譲治

1999年10月25日

連合艦隊秘史 覇龍の戦録5 大円団の計略

KKベストセラーズ/1999年10月25日初版発行/829円/ISBN4-584-17861-5


連合艦隊秘史覇龍の戦録(5)


一九四三年二月一一日、辻中佐が率いる強硬派の反乱で陸軍中枢は壊滅。以後、陸軍の発言力が大いに低下していく。連合艦隊長官の井上成美は和平を進めるために伊二一五潜に東海岸での作戦を指示する。そして交渉が進み始めたとみるやラバウルを餌に最後の決戦を挑むのだった。

架空戦記というより、もはやコメディとなりつつある最終巻。電磁推進の超高速潜水艦が登場しました。登場しても活躍が一度きりというのが少々もったいない感じです。ラバウルの残置部隊の陸戦の指揮を武蔵から執るなど、結構新しいストーリー展開はグッドかも。しかし、このシリーズを読むと井上成美がとてつもない極悪人に思えてしまうのがすごいですね。それにしても、まさか中盤に出ていた何気ない話がエピローグの帝国海軍の宇宙船による火星進出に繋がっていたとは……。まいりました。
posted by 伊織舞也 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 林譲治

1999年08月20日

「い号作戦」発令ラバウル航空戦 特型噴進弾「奮龍」戦記3

PHP研究所/1999年8月20日第1版第1刷発行/905円/ISBN4-569-60740-3



技術士官たちの奮闘でそれなりに実用的になってきた噴進弾。対艦用のはジェットエンジンを装備したものの実験まで始まりつつあった。敵の電波妨害や噴進弾を艦攻・艦爆に搭載して迎撃機にしようという苦肉の策など、押されながらも最前線では敵に大きな損害を与えていた。だが、X作戦、Y作戦と戦っていく日本海軍も消耗が……。

ニューギニア方面の戦いがテーマになっています。噴進弾の改良が進んだ結果、ダンピール海峡の悲劇も防げるのか……と思いきや、船団は壊滅。物量には少々の技術的優位ではかなわないという感じで話が進んでいってドキドキものです。ニューギニア方面に爆撃機を大量配備して待ちかまえていた連合軍の罠にはまって機動部隊の空母のほとんどが大破して連合艦隊の進撃は終わるという感じで物語は終了。さすがにこの先の展開は、おそらく連合艦隊が転落する一方でしょうからね。そこで物語をまとめているのはこれ以上続けてもついてくる読者が多くないという判断なんでしょうか。
posted by 伊織舞也 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 林譲治

1999年06月25日

連合艦隊秘史 覇龍の戦録4 南海の駆け引き

KKベストセラーズ/1999年6月25日初版発行/829円/ISBN4-584-17853-4



アメリカからソ連へ向かう4隻の米国籍輸送船を護衛のソ連駆逐艦2隻に危害を与えずに撃沈せよという指令が水中高速潜伊二二に降る。ソ連に渡すのが不本意なものを搭載した船団であり、ハルゼー以下の太平洋艦隊司令部では日本海軍が撃沈してくれることを期待していた。この作戦の成功は、日米の両海軍の間で必要ならば暗号で取引が可能となることを意味していた。それが将来どう影響してくるのかは不明なまま……。

南方ではポートモレスビーを陸路攻略しようという無謀な作戦が実施され、両軍の空挺部隊の活躍で予想外の戦線が膠着する事態が発生。両軍とも空から補給物資を投下することで部隊の維持を図りつつ、制海権をめぐってお互いの艦隊の間で海戦が発生した。日本軍が繰り出した戦艦大和には偶然の産物から完成した新兵器の電気砲(レールガン)が搭載されており、その威力を実戦で試したい佐々木博士が乗り込んでいた!

もうギャグのような展開が次々あるシリーズ4巻目。先生の作品にギャグっぽいノリが増えてきた最初の頃のものですね。それにしても、いきなりなレールガンの登場に衝撃を受けました。そんな攻撃を喰らったら戦艦もひとたまりもありませんって。「どうしてこんなのが出てきちゃうんだ!?」という脅威の兵器が登場なわけです。大和に搭載だからまだよいものの、これが駆逐艦に魚雷発射管の代わりに搭載されちゃったりしたらもうまともな話にはならなくなっちゃいますもんね〜。次巻が不安になりそうでありつつ、楽しみになってしまう罠かもしれない。
posted by 伊織舞也 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 林譲治

1999年03月04日

死闘!!ガダルカナル上陸戦 特型噴進弾「奮龍」戦記2

PHP研究所/1999年3月4日第1版第1刷発行/857円/ISBN4-569-60518-4


死闘!!ガダルカナル上陸作戦


ガダルカナル島でにらみ合う日米両軍の最前線へ噴進弾が運び込まれ、海軍の電探を陸軍の高射砲の射撃装置に連動させたことから、日本軍は局地的な制空権を確保。ルンガ飛行場の近くに西川飛行場を建設し戦闘機の運用を始める。このためガダルカナルへの補給妨害が両軍ともに重要な作戦目的となっていた。そんな中、米海軍は戦艦による飛行場砲撃を行ない日本軍から制空権を奪い取ることに成功する。日本側も対艦用噴進弾への過渡的な無人機二式特殊標的乙型などで輸送船を撃沈するも、厳重に護衛された船団が到着するに及んで大本営は撤退を決意した。

噴進弾の改良に取り組む技術士官たちの戦い第2巻ですね。完全なる誘導ができない以上、改良と回避法のいたちごっこ。技術的な話と補給作戦およびそこから派生する海戦が綴られています。撤退作戦には初めて誘導可能な噴進弾が登場して活躍……かと思いきや、まだまだ問題は山積みでさほど活躍できず。シリーズ3巻へと続いていきます。
posted by 伊織舞也 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 林譲治

1998年11月25日

空母蒼龍ソロモン迎撃作戦 特型噴進弾「奮龍」戦記1

PHP研究所/1998年11月25日第1版第1刷発行/857円/ISBN4-569-60350-5


空母蒼竜ソロモン迎撃作戦


「百発百中の砲一門は、百発一中の砲百門に勝る」といった東郷元帥が「百発百中の砲は一一門以上ないと百発一中の砲百門に勝てない」と数学者の意見を聞いて「国防には科学が重要だ」と主張した世界が舞台。科学力で命中率を敵方の5倍を目指すという方針から研究され始めた誘導弾はミッドウェー海戦で空母蒼龍に襲いかかろうとしていた急降下爆撃機を撃破。海戦を双方空母2隻撃沈のドローへ持ち込むことになった。邪魔な客から貴賓客扱いに変わった技術士官。彼らはそのプレッシャーの中で、誘導弾のシステムを流用した電探の開発と、改良型の誘導弾開発を進めていく……。

誘導弾といいつつも、実際には無誘導で電探から導き出される予想位置へ誘導弾を放つというシステムなんですが、運良く蒼龍を救ったことから海軍が技術(科学)を見直していくという少々異色な話でした。技術者的視点では失敗でも結果が成功だと過度な期待が掛かってくるわけで。そのプレッシャーに負けずに奮闘していく様が描かれています。とはいっても、陸海軍の連携のまずさから局地的には優勢に戦っているのにガダルカナルで押されていくという展開になってしまうあたり、やっぱりなぁ……という感じですねぇ。
posted by 伊織舞也 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 林譲治

1998年10月15日

連合艦隊秘史 覇龍の戦録2 智将の手練手管

KKベストセラーズ/1998年10月15日初版発行/800円/ISBN4-584-17832-1


連合艦隊秘史覇竜の戦録(2)


第二段階作戦として米豪遮断作戦を進めることになった連合艦隊。それを迎え撃つのは太平洋艦隊司令長官ハルゼー。ポートモレスビー攻略を目指そうとした矢先にガダルカナル島へ米軍が上陸して航空基地を作ってしまったから大変。慌てた日本海軍は泥縄的にガダルカナル攻略を行なおうとして、慢心と油断から4隻の戦艦を喪失してしまう。

戦場は中部太平洋とならず、ソロモン諸島となっているのはB-25による東京空襲がなかったため。ガダルカナル島の基地建設も米軍からというのが逆ですね。艦載機の攻撃でガダルカナル島の基地を無力化できないことに苛立つ日本海軍は、伊勢、日向、山城、扶桑の4戦艦を投入して、艦砲射撃での破壊を狙ったが、逆に航空攻撃で全艦撃破されてしまうという悲劇が発生。史実のミッドウェー海戦に対応する物語上の演出といったところでしょうかね。本シリーズの主役とおぼしき井上成美が暗躍し始める重要な1冊だと思います。
posted by 伊織舞也 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 林譲治

1998年07月15日

連合艦隊秘史 覇龍の戦録 帝国海軍の切り札

KKベストセラーズ/1998年7月15日初版発行/800円/ISBN4-584-17821-6



海軍に発明を売り込みに来たインチキ科学者が偶然に作り出した新たなエネルギー(常温核融合)。これを海軍は第二石油という秘匿名で呼び、次々と大型艦の機関を換装していく。小型艦や航空機には使えないため、完全な石油問題の解決にはならなかったが、無限の航続力と長時間の最大戦速維持を可能となり、艦隊の機動力が大きく向上することになった。そして、開戦と同時に連合艦隊は作戦を開始する。

燃料に悩まされないという斬新な展開のシリーズです。南方でプリンス・オブ・ウェールズを撃沈した金剛級が高速を活かして中部太平洋方面へ戻ってくるのも早いし、漸減作戦で一晩中高速に機動していた夜戦部隊も翌日の決戦に参加しまうというのがすごい。常識外れの大活躍に激燃えです。夜戦部隊の乗員たちは過労死しそうですね。しかし、空母部隊はいいところなしで1巻終了。
posted by 伊織舞也 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 林譲治

1997年09月05日

重慶奇襲作戦 大日本帝国航空隊戦記

飛天出版/1997年9月5日初版/800円/ISBN4-89440-078-2



第一次世界大戦に参加した日本は、金剛と多数の巡洋艦を喪失。扶桑も大破。Uボートによって輸送船も撃沈され、多くの陸軍将兵を失った。陸戦でも大損害を受けた陸軍は機械化の必要性を感じると共に、世間の非難を浴びた海軍と共に航空機は共同開発することになる。改革の途上で上海で国府軍が租界地を包囲する事件が発生。空母へ改装された扶桑が派遣され、海軍は航空機の威力を知ることになった。中国にドイツが義勇航空隊コンドル軍団を派遣するに及んで陸海軍は新型機を最前線へ送ることになる……。

上陸作戦の失敗や密かに輸入した戦車の活躍など、次巻以降への伏線らしきものがあるのはシリーズ1巻目のお約束ですね。恐るべきことに、本巻ではグライダーによる奇襲作戦が行なわれ、装甲車を最前線へ降ろすというシーンがあります。舞台は1934年だし、よくそんなのを飛ばせられるよなぁ……と。海軍のほうでは前大戦での大損害で戦艦・巡洋艦が減っている上に、空母が二〇二五〇トンの加賀、土佐、蒼龍、飛龍の4隻の同型艦を建造しているあたりがポイントとなりそう。
posted by 伊織舞也 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 林譲治