1997年04月20日

大逆転!2003年 戦艦「武蔵」5 東西激突編

光文社/1997年4月20日初版1刷発行/781円/ISBN4-334-07234-8



いきなり出だしから東西日本の激闘から入るという展開になっている5巻目。
まあ、前巻までは平穏なストーリーが長く続いていたから、そろそろ激闘がないと戦記物ファンとしては失望ですよね。
そうはいってもなんというか、ちょっと展開が遅すぎるような気もしたりするけど。

本巻は北海道からの松本と宇津木の脱出が中心で、やはりこの2人が主役なのかなという展開です。
武蔵はようやく戦闘に参加して、朝鮮軍の輸送船団を一方的に蹂躙していっていました。
本格的に近代化しようとしていた2巻とは違って、そういう改装がない感じでこの世界は進んでいますね。
2巻での改装へ引っぱる感じの展開はなんだったのかと思わされるこれまでのシリーズ展開。
どうなっているんでしょう?

もはや冒険小説になっていて架空戦記ではなくなっているんで、本書の見どころは海空戦とは別。
歴史をいじられないように西側日本政府が監視している松本・宇津木・桜井の3人が過去へ逃亡をしようというところがメインだったりします。
武蔵はようやく活躍し始めたものの、設定的リセットな感じの過去への3人の転移がどうなるのか時間の展開が気になるわけですが……。
どうもタイトルから話がずれすぎている気がして、次巻への期待はかなり微妙だったりして。
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1996年11月25日

大逆転!2003年 戦艦「武蔵」4 日本分断編

光文社/1996年11月25日初版1刷発行/777円/ISBN4-334-07215-1



元の世界へ戻ったはずの松本と宇津木が目にした世界は、分断された日本だった。
戻ることを拒んで戦い続けた石橋の入れ知恵で、戦争は長引き東北地方までソ連軍に占領されて共産化されていたことに驚く2人。
日本人民民主主義共和国の主席はあの石橋だという。
病床に付く彼の元へ西側日本からの使者として潜入を試みる松本たちは、クーデターと東西日本の開戦に巻き込まれる……。

共産化された北海道へ潜入した松本と宇津木の冒険ストーリーですね。
武蔵は東日本の侵攻にあわせて出撃してくる朝鮮軍への備えとしてわずかに動くのみ。
どうもタイトルに偽りありといった感じで進んでいくシリーズ展開が微妙すぎです。
それにしても不思議なのは、展開が読めるだけの知識を持っているはずの石橋主席が、西側に電子兵装で出遅れてしまったりするのかというあたり。
なんだかおかしな話ですよね。
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1995年11月15日

大逆転!2003年 戦艦「武蔵」3 ホーランジア大決戦編

光文社/1995年11月15日初版1刷発行/777円/ISBN4-334-07166-X



過去へ飛んだ松本と宇津木、石橋たちパイロットだが、スパイと間違えられ拘束される。
誤解が解けた彼らはさっそく作戦を開始しようとするのだが、作戦は当初のものから大きく変わっていく。
松本は知識を活かしてホーランジアへ陸海軍の戦力を集中し、来襲する米軍を待ち受けることを大本営に提案するのだった。

タイフーン作戦はたった1人を暗殺するものだったはずが、ホーランジアへ稼働機をかき集めての決戦となるあたりの説明が唐突な感じでした。
松本が情報はなるべく与えたくないとか言うシーンもあったのに、いつのまにやら積極関与になるのが謎。
作戦開始前から桜井博士と相談して……みたいな矛盾した感じの会話もあるし、ストーリーの整合性はどうなっているのやら。

決戦自体は潜水艦で空母を減らしたものの、すでに技量の低下した日本軍は大きな戦果を上げることはできず。
長門などを投入しての夜間艦隊決戦も、米軍のレーダーの前に厳しい戦いと苦戦が描かれていて読んでいてドキドキもの。
予想通りというか、栗田提督が率いる艦隊だけに輸送船団に突入せずに引き上げるところに思わず苦笑です。
元の世界へ戻るところで3巻は終了ですが、武蔵が全然活躍するシーンがないわけでイマイチすっきりしない印象が……。
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1994年08月05日

大逆転!2003年 戦艦「武蔵」2 硫黄島争奪編

光文社/1994年8月5日初版1刷発行/757円/ISBN4-334-07101-5



1巻を紛失しているので詳しい状況を忘れましたが、アメリカから南部独立して南部州連合にわかれ、カリフォルニアもそれとは別に独立していたり、汎イスラム国家連合がEC軍と戦っている世界が舞台です。
日本は反日主義の大統領が当選してアメリカと戦いが始まっているという感じ。
自衛隊は粒子ビーム砲を装備していたりするものの、戦力的には圧倒的に不利。
そんな中に戦艦武蔵が時を飛び越えて出現してくる。
武蔵を近代的に改装して戦力増を狙う一方で、タイフーン作戦を発動する。
桜井博士の開発したタイム・スリップ装置を使って過去へ自衛隊パイロットを送り込み、大統領の父親を暗殺して大統領の存在を消滅させようというものだった。
だがその装置を使う硫黄島には米軍の熾烈な攻撃が加えられようとしていた。

タイトルにある武蔵は前半で近代化改装のプランを練ったり、艦内を一般公開するなどといったシーンで出てくるだけ。
説明ばかりで活躍の場がないのが残念なところですね。
過去へ行くための極秘作戦である「タイフーン作戦」がメイン。
硫黄島をめぐっての海空戦が後半で語られていました。
粒子ビーム砲で守られている硫黄島を攻める米最新鋭機の戦いが見どころかな。
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1991年11月30日

大逆転!太平洋大海戦 下

光文社/1991年11月30日初版1刷発行/699円/ISBN4-334-02956-6



夜戦では圧倒的な勝利をしたものの、空母艦載機の攻撃で被害を受けていく連合艦隊。
だが、第一航空艦隊は米機動部隊を撃破して制空権の確保に成功する。
前哨戦ともいうべき航空戦の結果を見直さずに大艦巨砲主義者の主張によってついに日米の主力艦部隊が中部太平洋で激突する。
はたして連合艦隊の期待を一身に背負った大和は活躍できるのだろうか?

最終巻だけあって、もう激闘の連続となっています。
旗艦大和を前面に押し出して進撃する連合艦隊は、アウトレンジから一方的に撃破していくという快進撃的展開に燃えてきます。
対する米海軍もワシントンがレーダー射撃で奮闘していたりして、主力艦同士の砲撃戦に燃え燃えの展開。
シリーズの集大成にふさわしい内容というものですね。
まあ、上巻と中巻は無駄がちょっと多い感じではありましたが……。
重雷装艦の活躍が敵水雷戦隊の突入阻止しかないのが物足りない感じがしますが、直衛という設定だったから仕方がないのかな。
もうちょっと活躍をしてもらいたい感じでしたが、まあ重雷装艦のような奇抜なのは現実にはそうそう役立たないだろうからそういう設定だったということなのかもしれませんね。
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1991年04月30日

大逆転!太平洋大海戦 中

光文社/1991年4月30日初版1刷発行/699円/ISBN4-334-02920-5



マーシャル方面へ進撃を開始した米太平洋艦隊を迎え撃つ帝国海軍。
潜水艦部隊や飛行艇部隊の活躍で主力戦艦群の動向をつかみ、第二艦隊で夜襲を仕掛けるのだった。
敵味方入り乱れた砲戦を制した第二艦隊だったが、日の出とともにヨークタウンの艦載機が……。

本書の前半部分は索敵などの話で、いまいち盛り上がりに欠けている感じがします。
見どころとなるのは後半部分の第二艦隊と米巡洋艦部隊との夜間砲戦です。
10隻の重巡を投入した日本海軍は被害を出しながらも、8隻の重巡を主力とする米巡洋艦部隊を撃破していくさまが燃えますね。
主力艦と機動部隊は今回も出番なしで拍子抜けですが、それだけに下巻への期待がかかります。
作中の描写では、突撃した第二水雷戦隊の田中頼三少将が、漂流中に出会った新米士官に総員退去の命令が出さなかったことや戦術を批判される部分があるんですが、痛い指摘に田中少将が恥ずかしがるというのが印象的でいい演出だなぁ、と思う。
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1990年12月20日

大逆転!太平洋大海戦 上

光文社/1990年12月20日初版1刷発行/709円/ISBN4-334-02903-5



急速に日米関係が悪化する中で山本五十六長官が暴漢に襲われて命を落とし、米内光政が連合艦隊司令長官職に就いた。
ハワイ真珠湾攻撃は中止され、伝統的に研究されてきた中部太平洋での決戦を目指す日本海軍。
南方を抑えるための時間稼ぎとしてハワイ奇襲を行なうかのような情報を流し、真珠湾から米海軍を誘い出して潜水艦により米戦艦を攻撃するのであった。
そしてウェーキ島をめぐって日米両軍の空母部隊が前哨戦として激突する。

ジャンルが確立される前のごくごく初期の頃の作品で、今読み返してみるとずいぶん懐かしいですなぁ。
当たり前のような情報のところで間違いがあったりするのはこの頃からの当ジャンルの伝統なのか。
まあ、そういうのは置いておいて、米内長官に山口多聞参謀長という組み合わせで決戦に挑む日本海軍を描いた物語です。
参戦までの道筋や人事なんかが主なところで、戦いは地味に潜水艦による襲撃ていどで進んでいきます。
上巻の終盤は、ウェーキ島を挟んでの空母同士の戦いが発生して中巻への盛り上がりを期待させてくれるんですが……。
第一機動艦隊対エンタープライズのほうは細かい描写があるのに、サラトガとの戦いは何も触れることなく大破させた旨がエピローグ的な部分に出てくるだけというのが惜しい感じかな。
前振りにページを割きすぎていて、(自分的には)本末転倒になっているような印象を受けました。
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1988年07月31日

大逆転!戦艦「大和」激闘す

光文社/1988年7月31日初版第1刷発行/689円/ISBN4-334-02770-9



1992年の沖縄本島が1945年の沖縄戦直前へタイムスリップしてしまったという異常事態が舞台の設定となっている架空戦記。本書では沖縄の在日米軍はわずかな補給部隊を残すのみで撤退済みとの設定。その代わりに自衛隊が主力戦車60両など控え目に駐留するという世界です。突然昔へタイムスリップしてしまった沖縄本島は、航空自衛隊の活躍でかろうじて民間施設を守れている状態。県知事の中立宣言は謀略と一笑され、自衛隊は国民を守るために残弾を気にしつつ戦う悲劇的展開に。一部には旧軍同様の思考の持ち主もいるようですが……。持てるすべての戦力で戦っていく沖縄駐留自衛隊。多数の空母を撃破して時間を稼ぎつつも、技術格差で完全な防空が可能だったのは、弾薬がある間だけで本格的な戦いには陸上自衛隊が参加しなければならなくなるまでになります。そんな状況下に旧軍の戦艦大和が沖縄まで突入。空母戦力が激減した状態では空襲では大和は沈まずに、優速を活かして米旧式戦艦群と交戦しつつ突破。沖縄が未来から来たという正確な状況を把握した頃には大和が突入済みで大損害を受けているというお話です。



架空戦記のブーム前から活躍している先生の作品ですね。「えぇ、それは?」という部分も散見するものの、それなりにまとまっていてブームに便乗してこのジャンルを荒らしていった作家たちに比べてレベルは高い。今読んでもなかなか楽しめますね。しかし、この頃は今に比べてずいぶん結構安かったんだなぁ。税込で710円ですか……。

posted by 伊織舞也 at 00:00| Comment(0) | 檜山良昭