2007年10月02日

革命の機動艦隊 機動空母[赤城]出撃!!

学研/2007年10月2日第1刷/900円/ISBN978-4-05-403585-0




艦載機運用の問題で、三段空母の赤城と加賀の改装が検討されていたとき、全通一段式の空母への改装に疑問を持つ人がいた。
第一航空戦隊司令官の山本五十六である。
効率的な艦載機の運用を研究した山本五十六は、赤城と加賀を二段式空母へと改装することを各方面へ働きかけていく。
艦政本部との交渉で赤城だけ二段空母への改装が決まったのだが、それが開戦後大きな意味を持つことになったのだった。
発着艦を同時にこなせる特性を活かして、空母赤城は各地で大活躍をすることになる……。


三段式からの改装時に、三段目は封じて格納庫に、二段目は20cm砲を撤去して艦首まで延長して発進甲板に、一段目は着艦用にするということが行なわれていました。
要するに発進に最上甲板へ送らなくても二段目から発進できるから、発着艦を同時にこなしつつ戦えるというアングルドデッキの代用といったところ?
二層ある格納庫のうち上側はそのまま発進できるから、運用効率は改善されるというわけですね。
最上段は着艦と戦闘機用みたいな運用をするというもののようで。
発進時に機体をエレベータで最上段へ移動させなくてもいいわけだから、本書の前半で描かれているミッドウェイ作戦で赤城は活躍。
加賀が兵装転換に手間が掛かっている間に、兵装の再転換が終わった段階で蒼龍と飛龍の艦爆隊と共に赤城の艦攻隊が護衛付きで発進して活躍。
加賀以外は攻撃隊を出しているから、被弾時に沈むのは加賀だけという展開になるのであります。
とまあ、前半はなかなか面白い発想の作品で久々に楽しめました。

しかし、後半になると疑問の連続に……。
改装後の一段目と二段目の飛行甲板の長さの差がある部分を、リフト式にして一段目も艦首まで飛行甲板を延長することが可能になるという意味なしの改装が行なわれる。
それが重要だと説く著者の代弁者の山口多聞提督。
前半部分と本当に同じ著者なのかと心底不思議に思ってしまった。
改装時には着艦で説得しているが長さを見れば必要十分。
だいたい、三段式の状態でも190mあるから最上段からも発進は可能なわけで。
そもそも二段目を延長して二段式にしたなら、最上段もある程度延長するだろうから余裕で発艦可能だぜ〜。
リフト式にして最上段の飛行甲板を延長するような必要性なんかないんだよね。
なんか、こう無駄に革新的なものを取り入れたいみたいな感じで、本末転倒というか。
改装の結果で活躍させることが本来の目的だろうに、後半はさらに活躍させたくて改装することが目的になっていた感じだね。
まあ、後半は少々シラケて面白味が減ってしまったが、前半部分は楽しめたからこの著者の今後の精進に期待しておこう。
posted by 伊織舞也 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 原俊雄
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