2006年07月31日

韋駄天艦隊2

実業之日本社/2006年7月31日初版発行/857円/ISBN4-408-60391-0




前巻で米太平洋艦隊と中途半端に戦っただけの帝國海軍の主力部隊は高速で南方へと移動していた。
世界の常識を打ち破る高速機動で英東洋艦隊を撃滅する帝國海軍。
だが、艦隊司令部には慢心がはびこりつつあった……。
そんな中で奇抜な戦術を試行錯誤する第二戦隊の山口司令部。
実戦で試しはしたものの、軍令部の迷走で無駄な作戦を実行したり、米海軍に本土(釜石)への艦砲射撃を許してしまうのだった。
そして、パターン化した作戦でパルミラを攻撃して、最新鋭の蔵王級巡洋戦艦3隻を含む5隻の大損害を受け、連合艦隊は致命的な危機を迎える……。


架空戦記でありがちな展開である、軍令部と南雲司令部を無能扱いにして主役を目立たせようとするパターンの作品です。
軍人の本分を尽くすとか言う割には、上位司令部に抗議はしていないんで、それは本分を尽くしていないだろうとか突っ込みどころはそれなりにある感じ。

よくわからないのは、帝國海軍の最新鋭巡洋戦艦を一気に壊滅させていることか?
南雲司令部の無能さを目立たせる演出なのかもしれないが、あまりにも戦力バランスを一気に傾けすぎなんじゃないの?
戦力の逐次投入となる艦隊機動を行なうなんて……って、まぁ、あり得なくもないというより、やりそうな可能性のほうが高いわけだけどさぁ〜。
結果が明白な次巻はもうどうでもいいや、とか思った人も少なくないんじゃないのかなぁ?
なんかこの著者のこれまでの作品からして、史実的な展開に近寄せないとその先のストーリーを独創的に作れないからつじつま合わせをしているんじゃないかという感じがする。
今回のはいわゆるミッドウェーに当たるわけですね。
自分は「またこういう展開なのかよ〜」とか思ってしまった。

記述的に気になったのは、P141の「〜どんだご無礼を」かなぁ?
これって方言みたいなものなんでしょうか?
そのあたりに住んでいる知り合いがいないから、誤字なのか方言の演出なのかわからなかったッス。
明らかな誤字はP158の「多様(多用の間違い)」とかあるんだけどね。

話的には面白いんで設定とかが気になった人は読んでもそれなりに楽しめると思う。
ただ、この著者の作品を過去にだいぶ読んでいる人にとっては、ある程度先が読める展開となるので物足りなさを感じるんじゃないかな?
posted by 伊織舞也 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 大村芳弘
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