2005年06月25日

遠き曙光2 南シナ海海戦

中央公論新社/2005年6月25日初版発行/900円/ISBN4-12-500906-6


遠き曙光(2)


柱島奇襲で混乱する海軍の連合艦隊司令長官に陸軍嫌いの豊田副武がGF長官になる。だが、目前で海軍艦艇を守るために戦った陸軍戦闘機隊の活躍があっては、彼の口から出たのは「陸海軍の協調」という言葉であった。シンガポールの英東洋艦隊と合流して帝国へ物資が入らないように封鎖しようとする米海軍&英海軍。そこへ戦いを挑む帝国海軍最強の一航艦というストーリーです。

空母4隻を主体とする米機動部隊と、戦艦2隻を主力とする英東洋艦隊を相手に戦う帝国陸海軍というわけですが、海軍の基地を守るために陸軍が最新鋭の隼と鍾馗を装備した戦隊を投入など意表をつく展開となっていました。緒戦の敗北で慎重になっている帝国海軍は索敵・連携を重視して効率的な組織運用が自然と行なわれていくところがやや意外な感じですが、なによりも驚きなのはいつも日本軍にピンチを持ち込む著者が、今回は思う存分とまでは行かないかもしれないものの、帝国海軍を活躍させていることですね。緒戦の敗北と山本長官の戦死で、必要以上といえるほど慎重になった南雲長官が沈着冷静に航空戦の指揮を正しく執っていくあたりは驚きの展開ですよ。

空母の前衛で先行する砲戦部隊という体制がもう始まっているし、その砲戦部隊が英東洋艦隊と戦うというあたりが本書のクライマックス。
プリンスオブウェールズとリパルスに不利を覚悟で砲戦を挑む金剛と榛名の苦戦がストーリーを盛り上げてくれます。
海戦序盤に突入をしくじった水雷戦隊のミスで苦戦となるあたりは、またまたこの著者のお約束が来たのか、と思いましたが、意外に健闘。
シリーズ2巻目は予想外に活躍する帝国海軍が目立っていました。
これ、次巻でズドンと落とされるんでしょうか(本巻は引き立てのための話?)、それとも本シリーズは意表をついて帝国海軍が活躍するんですかね?
かなり気になるところです。
posted by 伊織舞也 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 横山信義
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