2005年05月27日

皇国の機動要塞2 ラバウルの長い夜

経済界/2005年5月27日初版発行/857円/ISBN4-7667-3108-5


皇国の機動要塞(2)


ガルダ島付近の海底から手にできる天然ガスを合成石油へ精製している日本という設定のシリーズ2巻目。国防上重要な拠点であり、それを守るために連合艦隊は戦略を練り直すことになったのが前巻でした。本巻はガルダ島を守るためにグアムを攻略する帝国海軍とその陸戦隊の活躍が見せ場でしょうか。第五航空戦隊の奇襲で大損害を受けたホーネットがグアム島の浅瀬へ乗りあげて島の防衛拠点になってしまうあたりは斬新だと思います。空母とはいえ、その火力と防御力は陸戦隊にすれば脅威となる要塞のようなもの。一夜にして出現した大きな障害を排除していく陸戦隊の活躍は地味だけど重要ですね。

グアムの攻略と同時にラバウルの攻略も行なわれていますが、なんとも帝国らしくないやり方で、事前にオーストラリアに交渉しています。戦争が終わったら返還するから使わせろ、ということですね。対価はまた石油のイギリスへの輸送と英連邦の通商保護らしい。油に余裕があると帝国軍人たちはこんなにも柔軟になれるんでしょうか。なかなか興味深いです。

それと、日米とも戦争(紛争?)を二国間で解決しようとしているために、英連邦もしたたかに取引で黙認した感じ。そのラバウルは、ガルダ島を守りたい日本とフィリピンを守りたい米国の双方に非常に重要な位置にあるわけで海空戦が発生する……と。なかなかうまくストーリーが組み立てられていますね。ヨークタウン、レキシントンの2空母でラバウルを襲う米機動部隊と、ラバウルへ進出した基地航空隊の戦いがクライマックスでしょう。珍しく双方とも夜間の航空戦を挑むあたりも比較的珍しいかもしれません。山本長官の判断ミスで遊軍となってしまっている空母部隊は次巻で活躍するのでしょうかね?
posted by 伊織舞也 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 林譲治
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